※この記事は、世界社会フォーラム国際評議会が発行している公式のニューズレターを非公式に日本語に翻訳したものです。
WSF Bulletin October 25th, 2006
http://www.forumsocialmundial.org.br/download/wsf_bulletin_251006_ing.htm
1. 世界社会フォーラムへの登録開始
2. パルマでの国際評議会についての報告
3. 世界社会フォーラム2007について定義された一般目標
4. 国境社会フォーラム(メキシコ)
5. 各国の社会フォーラム(今後の日程)
【1】 世界社会フォーラムへの登録開始
ナイロビ(ケニア)で2007年1月20日から25日に行われるWSF2007への団体、自己組織アクティヴィティおよび個人参加者の登録はすでに可能になっています。最終締め切りは11月30日ですが、ギリギリになって申し込まないように注意してください(訳注:12月13日まで延長されています)。
自己組織アクティヴィティはWSF2007に登録し、WSF原理憲章に合意した団体によって行われるイベントです。
提案団体はアクティヴィティのタイトルを決定し、タイプを(セミナー、ワークショップ、会議といった形式の中から)選択し、講演者を決定し、その招聘に責任を持つ必要があります。
さらに、オーディオやビデオ上映の装置、パワーポイント等のソフトなど、必要なものを準備する必要もあります。
現地の組織委員会はアクティヴィティの場所を提供し、公式のプログラムでタイトル、時間、場所についての情報をアナウンスするだけになります。
手順については以下のとおりです。
a) ウェブサイト( http://www.wsfprocess.net/ )からユーザーとして登録を行います( “New user”をクリックしてください)。
b) 貴方の選択したログインネームと、Eメールで自動的に送られるパスワードでサイトにログインすると、貴方の組織やグループが登録できるようになります。
c) ログイン後、右サイドのメニューから”Register activities.”をクリックし、貴方が登録した組織ないしグループの名前を選択してください。その後、アクティヴィティ・フォームを記入します。最初に、一般的な情報(名称や目的など)が要求されます。第二のステップでは、ナイロビにおけるロジスティックに関する情報が聞かれます。
d) もし貴方の組織ないしグループがWSF2007で計画しているアクティヴィティについて、要求されている全ての情報を確定できていなかった場合、あとでもう一度フォームにもどってアップデートさせることができます。このためには、サイトにログインした後に右側にあるすでに登録してある組織かグループの名前をクリックして、修正したいアクティヴィティのタイトルをクリックし、タイトルの上にある"edit"ボタンを押してください。最後に、すべての修正をすませた後でページ下部の"save"をクリックしてください。アクティヴィティを削除するためには、"edit"ではなく"delete"をクリックしてください。
サイトのほとんどの内容が英語でのみ利用可能ですが、すぐに他の言語版にも翻訳される予定です。
世界社会フォーラム2007への登録に関するアナウンスはWSF2007のサイト (www.wsf2007.org)を参照してください。
登録に関するそのほかの情報は世界社会フォーラム公式サイト(www.forumsocialmundial.org.br)の “How to take part” セクションでも確認できます(http://www.forumsocialmundial.org.br/main.php?id_menu=8&cd_language=2)。
最初のバージョンのWSF2007ニューズレター(PDF版)が以下で確認できます(英語のみ)。
http://wsf2007.org/wsf-2007-newsletter-first-edition-available-online
WSF2007に関するFAQ(よくある質問)は以下の通りです。
http://www.forumsocialmundial.org.br/main.php?id_menu=15&cd_language=2
【2】 パルマでの国際評議会についての報告
10月10日から12日にかけて、イタリアのパルマで世界社会フォーラム(WSF)国際評議会ミーティングが開かれました。議題は、2007年度のナイロビWSF(ケニア)の準備、2007年以後のWSFプロセス拡大、WSFの資金面の安定、などが含まれていました。国際評議会は2008年に、世界経済フォーラム(ダヴォス会議)の日程の周辺で、「世界周遊キャンペーン」を組織することを決定しました。これの準備過程はすぐに開始されます。これに関する詳細な情報は以下の通りです。
世界社会フォーラム国際評議会からの通知(このミーティングは2006年11月10日から12日にイタリアのパルマで開かれた)
1. 次回の世界社会フォーラム(WSF)は2007年1月20日から25日までケニアのナイロビで開催される。我々はこのための準備を進めており、これをWSFプロセス全体にとって重要な機会にするための努力を払うことを確約する。我々はすべての人にナイロビに参集するように呼びかける。
2. 世界社会フォーラム(WSF)それ自体が革新的なプロセスであり、世界レベル、地域レベル、国家レベル、ローカル・レベルを通じて拡大し、深化を続けてきたと同時に、「もうひとつの社会は可能であり、必要であり、火急の課題でもある」ということに対する我々のコミットメントを再確認する闘争、キャンペーンやアクションでもあった。
3. 2007年の間、我々は我々自身のエネルギー、時間やリソースを共有し、このプロセスの多様性を豊かにすると同時に強化することを続ける。各種組織や運動体から構成されるワーキング・グループが、2008年の(ダヴォスでの世界経済フォーラムの日程に合わせた)「世界周遊キャンペーン」の組織化を促進するために結成される。我々は共に「世界周遊キャンペーン」を作り上げていくことになるのであり、そのテーマは多様な関係者と現実の問題によって決定されるであろう。ナイロビでのWSFはこのイニシアティヴについて議論し、そのために働き、そしてそれを豊かにするための非常に重要な機会となり、それはWSF参加者のコミットメントによって発展させられることになる。
4. 我々は同様に、ワーキング・グループの設置が、国際評議会の勧告、これまでの促進プロセスや内外とのコミュニケーションとの継続性を保ち、ナイロビにおいて完成するプロセスへの特別な配慮をはらうものであることを望んでいる。すでに存在している国際評議会内の委員会はナイロビ以後もその仕事を継続する。
5. このプロセスは、2009年に行われるであろう新しいタイプの、新たなエネルギーを注入され、動員のための新しい可能性を秘めた世界社会フォーラムにつながる。
2006年11月12日 パルマ
【3】 世界社会フォーラム2007について定義された一般目標
イタリアのパルマで開かれた世界社会フォーラム(WSF)国際評議会ミーティングでのアクション、キャンペーン、闘争についてのコンサルテーションの結果、ナイロビ(ケニア)でのWSFのプログラムに向けた最初のステップが示された。このコンサルテーションは、6月から8月の間に行われ、9つの一般目標が同定された。それらのテーマに沿って、WSF参加者によって提案されたアクティヴィティが整理される。
1. 世界の平和、公正(justice)、倫理、多様な精神性(spirituality)に対する尊敬の構築
2. 多国籍企業と金融資本の支配からの世界の解放
3. 人間と自然の双方の面での「公共財」に対する、普遍的かつ持続的なアクセスの確保
4. 知識と情報の民主化
5. 尊厳の確保、多様性の防衛、ジェンダーの平等性の保証とすべての形態の差別の排除
6. 経済的、社会的、人間的、文化的権利、特に食、健康、教育、住居、雇用としかるべき職の保証
7. 主権、自決権と人々の権利に基づいた世界秩序の構築
8. 民衆を中心にした、持続的な経済
9. 公共のことがらと資源の管理や決定に対する人々の完全な参加による、真に民主的な政治構造と組織体制の構築
【4】 国境社会フォーラム(メキシコ)
10月13日からメキシコのシウダード・フアレス(訳注:メキシコ北部、米国境にある町。人口80万人。リオ・グランデをわたるとテキサス州エル・パソにつながる)で行われた。プログラムの中で、暴力、環境的公正、人間と労働者の権利、ジェンダーなどといったテーマが議論された。アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、およびグローバル・サウスの複数の国の組織から900人を超えるメンバーが参加し、メキシコとアメリカ合衆国の国境地帯で活動する草の根運動体や社会運動によって組織されたイベントに参加した。
国境社会フォーラムは12日のNAFTA(北米自由貿易協定)とネオリベラリズムに抗議するデモ行進から始まり、プレス・カンファレンスと国境地域の現実を視察するツアーが続いた。文化イベント、セミナー、ワークショップは14日、15日に行われた。もう一つの重要なイベントである「死の壁」に対する抗議デモは14日に行われた。
国境社会フォーラム参加者への連帯宣言は、パルマ(イタリア)での国際評議会ミーティングに参加していた世界社会フォーラム国際評議会と世界社会フォーラム2007ナイロビ組織委員会のメンバーによって届けられた。この宣言はBSFのニューズレターで見ることができる(http://www.forosocialfronterizo.com/fsf/primerboletin.php#40)。
国境社会フォーラムのウェブサイト(http://www.forosocialfronterizo.com/)でプログラム、写真、音声および映像など、このイベントに関する情報を見ることができる。
国境社会フォーラム総会の宣言文は以下で読むことができる(スペイン語)。
http://www.forumsocialmundial.org.br/dinamic.php?pagina=asmovsoc_fsf_esp
【5】 各国の社会フォーラム(今後の日程)
テーマ別社会フォーラム -教育- 2006年11月1〜4日 カラカス(ベネズエラ)
モザンビーク社会フォーラム 2006年11月6〜10日 ムプト(モザンビーク)
インド社会フォーラム 2006年11月9日〜13日 デリー(インド)
プエルト・リコ社会フォーラム 2006年11月17日〜19日 リオ・ピエドラス(プエルト・リコ)
G20オルタナティヴ・フォーラム(メルボルン社会フォーラム組織) 2006年11月19日 メルボルン(オーストラリア)
チリ社会フォーラム 2006年11月25,26日 サンティアゴ(チリ)
アルジェリア社会フォーラム 2006年12月14,15日 ティパザ(アルジェリア)
テクノロジーと解放の社会フォーラム 2007年1月16日〜19日 ナイロビ(ケニア)
第5回地域自治体フォーラム 2007年1月24日 ナイロビ(ケニア)
第3回メルボルン社会フォーラム 2007年4月21,22日 メルボルン(オーストラリア)
ケベック社会フォーラム 2007年6月 ケベック(カナダ)
アメリカ合衆国社会フォーラム 2007年6月27日〜7月1日 アトランタ(アメリカ合衆国ジョージア州)
マグレブ社会フォーラム 2007年(詳細不明)
Sunday, December 03, 2006
Thursday, November 23, 2006
【お知らせ】世界社会フォーラム学習会 - WSFナイロビ開催に向けて
世界社会フォーラム学習会 - WSFナイロビ開催に向けて
世界社会フォーラム(WSF)は、来年2007年1月のケニア・ナイロビ開催において第7回目を迎えることになりました。2001年初めてブラジル・ポルトアレグレで開催されたWSFは、その後、象徴的な場所としてインド・ムンバイ、マリ・バマコ、パキスタン・カラチ、ベネズエラ・カラカスにおいて開催され、いずれも世界各地から2万〜15万人もの人々が参加してきました。WSFに人が集まるのは、大企業や金持ちだけが優先される自由競争、市場原理主義を掲げる新自由主義に対して、WSFがそれによらないもうひとつの世界を追求する場(Another World is Possible)として設定されているからでもあります。
2007年WSFケニア・ナイロビは従来のWSF以上に象徴的なものとして開催されます。
今日アフリカが天然資源の供給地として再植民地化されようとしている中で、内戦が終結した後のアンゴラでは石油開発が急激に進む一方で、極端な貧富の格差が広がっています。またナイロビにあるアフリカ最大のスラム、キベラでは、毎日数多くの子供たちが飢えではなく、飲料に足る水が入手できないことや感染症によって死亡しています。またスーダン・ダルフールの紛争は隣国チャドにまで拡大し悪化の一途にあり、さらに、ブルキナファソでは農産品の市場価格が暴落して、生産を放棄する農民が増えています。また今年マリ・バマコで開催されたWSFでは、「バンドン会議50年」が高々と掲げられ、一方では、西サハラ問題をめぐってWSF参加者の間で対立があったことも伝えられています。私たちは、アフリカでは一体何が起きているのか、なぜ起きているのかについて、事実をしっかりと理解して考えなければなりません。
以上を考えながら、このたびWSF2007ナイロビ開催にあたり、以下の通り、WSF学習会を行います。アフリカ問題に長く関わっておられる勝俣さん、大津さん、茂住さんから問題提起をしていただいた後に、アフリカが提起する問題について考えたいと思います。WSFに参加される方、またWSFやアフリカに関心のある方など、ぜひご参加ください。
日時: 12月2日(土)15:30〜19:00
場所: 明治学院大学白金校舎10F、国際会議場
主催: 明治学院大学国際平和研究所http://www.meijigakuin.ac.jp/access/shirokane/
(三田線・南北線 白金台駅/白金高輪駅徒歩10分、浅草線 高輪台駅徒歩10分)
共催:ATTAC(市民のために金融取引に課税を求めるためのアソシエーション)ジャパン
WSF日本連絡会
–内 容–
はじめに: WSFビデオ上映
1. 問題提起
勝俣 誠(明治学院大学教授/国際平和研究所所長)「最近のアフリカ政治経済情勢について」
大津祐嗣(東アフリカ地域研究者)「ケニアの社会問題」
茂住 衛(アフリカ日本協議会会員)「WSFをアフリカで開催することの意味とは」
2. Q&A
3. 意見交換
*どなたでも参加できます。事前の申し込みは不要です。
*入場無料。希望者の方には資料を実費(500円)でお渡しします。
*問合せ:ATTACジャパン
〒113-0001東京都文京区白山1-31-9小林ビル3F
e-mail:attac-jp@jca.apc.org
世界社会フォーラム(WSF)は、来年2007年1月のケニア・ナイロビ開催において第7回目を迎えることになりました。2001年初めてブラジル・ポルトアレグレで開催されたWSFは、その後、象徴的な場所としてインド・ムンバイ、マリ・バマコ、パキスタン・カラチ、ベネズエラ・カラカスにおいて開催され、いずれも世界各地から2万〜15万人もの人々が参加してきました。WSFに人が集まるのは、大企業や金持ちだけが優先される自由競争、市場原理主義を掲げる新自由主義に対して、WSFがそれによらないもうひとつの世界を追求する場(Another World is Possible)として設定されているからでもあります。
2007年WSFケニア・ナイロビは従来のWSF以上に象徴的なものとして開催されます。
今日アフリカが天然資源の供給地として再植民地化されようとしている中で、内戦が終結した後のアンゴラでは石油開発が急激に進む一方で、極端な貧富の格差が広がっています。またナイロビにあるアフリカ最大のスラム、キベラでは、毎日数多くの子供たちが飢えではなく、飲料に足る水が入手できないことや感染症によって死亡しています。またスーダン・ダルフールの紛争は隣国チャドにまで拡大し悪化の一途にあり、さらに、ブルキナファソでは農産品の市場価格が暴落して、生産を放棄する農民が増えています。また今年マリ・バマコで開催されたWSFでは、「バンドン会議50年」が高々と掲げられ、一方では、西サハラ問題をめぐってWSF参加者の間で対立があったことも伝えられています。私たちは、アフリカでは一体何が起きているのか、なぜ起きているのかについて、事実をしっかりと理解して考えなければなりません。
以上を考えながら、このたびWSF2007ナイロビ開催にあたり、以下の通り、WSF学習会を行います。アフリカ問題に長く関わっておられる勝俣さん、大津さん、茂住さんから問題提起をしていただいた後に、アフリカが提起する問題について考えたいと思います。WSFに参加される方、またWSFやアフリカに関心のある方など、ぜひご参加ください。
日時: 12月2日(土)15:30〜19:00
場所: 明治学院大学白金校舎10F、国際会議場
主催: 明治学院大学国際平和研究所http://www.meijigakuin.ac.jp/access/shirokane/
(三田線・南北線 白金台駅/白金高輪駅徒歩10分、浅草線 高輪台駅徒歩10分)
共催:ATTAC(市民のために金融取引に課税を求めるためのアソシエーション)ジャパン
WSF日本連絡会
–内 容–
はじめに: WSFビデオ上映
1. 問題提起
勝俣 誠(明治学院大学教授/国際平和研究所所長)「最近のアフリカ政治経済情勢について」
大津祐嗣(東アフリカ地域研究者)「ケニアの社会問題」
茂住 衛(アフリカ日本協議会会員)「WSFをアフリカで開催することの意味とは」
2. Q&A
3. 意見交換
*どなたでも参加できます。事前の申し込みは不要です。
*入場無料。希望者の方には資料を実費(500円)でお渡しします。
*問合せ:ATTACジャパン
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